皆さんはイルカと触れ合ったことがありますか? 私は和歌山太地町のクジラ博物館でイルカに餌をあげたことがあります。その時、一匹のイルカが歩いている私に並走して海を泳いでついて来たのです。 それに気づいた私はそのイルカを可愛く思うのと同時になんだか癒されたような気がしました。 少しだけでも不思議と癒されたイルカとの時間。これがイルカセラピーとなるとどうなのでしょう? イルカセラピーは自閉症のお子さんや障害者の方、うつ病の患者さんなどに用いられることが多いようです。 好奇心が旺盛で近づいてきたボートの波に乗ってみたり遊ぼうと近寄ってくるイルカたちですが、 自閉症の子供がプールに入るとおとなしくなり注意深くふるまうそうです。イルカは健常者と障害者を見分けられるのだとか……。 自閉症の患者さんだと集中力が持続できるようになったりコミュニケーション能力がアップしたりなどの効果、うつ病の患者さんだと、「ありのままの自分でいいんだ」というプラス思考が得られたりします。 ただ、イルカセラピーには問題があります。 こうしたセラピーは捕獲したイルカをプールに放して行うことが多いのですが、このようなイルカたちはかなり短命なのです。本当は40年ほど生きられる彼らはストレスで最初の3ヶ月で半分に、さらに生き残ったものも1〜3年のうちに死んでしまうということです。 水槽の中でふんをすることによる汚染が、人間にとっては衛生的でないことなどを理由に、イルカセラピーに反対する方もいらっしゃいます。 できれば海でのセラピーがいいんでしょうが、金銭面・天候面・患者さんの健康の面などを考えると大変そうです。 人間達のことばかりでイルカを苦しめては可哀想ですね。 イルカセラピーをする団体の中には、「イルカが好きだから自然のことをもっと考えよう」とエコに力を入れていたり、ナチュラルにイルカセラピーをしようと沖まで船で行きイルカが集まるのを待つという方法をとっていたりする所もあります。 これからイルカセラピーをするという方は、自分の考え方に沿いつつイルカの負担にならないセラピーを選ぶのもいいのではないでしょうか? |